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歴史 

01.はじめに
02.夏から殷
 干支と暦
 元
 八卦
 黄帝内経
03.周
 周易の完成
 易から堪輿風水へ
 瑜伽(ヨガ)伝来
04.漢
 五行と季節
 占星術(星相)伝来
 易の発展(京房)
 仏教伝来
05.晋
 葬経
06.唐
 奇門遁甲
 七政四餘
 楊均松
 李虚中
07.宋
 徐子平と陳希夷
 邵康節と皇極経世
 煙波釣叟歌
 玄空秘旨と挨星法
08.明
 劉伯温 
 欄江網
 神峯通考・命理正宗
09.清
 三合派と三元派
 卜筮正宗と増冊卜易
 四庫全書
 三才発秘

05.晋

葬経
晋(
265-420年)代になると、郭璞(276-324年)が陰宅風水の基本書「葬経」を著しました。陰宅風水というと日本では墓相に対応します。しかし墓相と陰宅風水では内容が似て非なるもの、異なるものです。陰宅風水は埋葬場所をどのように決めるか(形勢、四神相応)について書かれたもので、自分を含めた子孫の繁栄・衰退に直結する技術です。陰宅風水を知らなかったとしたら、自分が今、居住する住居をどのようにするかが風水の中心であって、陽宅風水が中心となります。ところが陽宅風水の効果の上限を決めるのは、実は陰宅風水なのです。(ただし土葬でなければ陰宅風水の効果は十分には発揮されませんので、火葬中心の日本では陰宅風水は本来の効果からは、制限されたものとなります)

葬経の中の、「乗風則散 界水則止」という文言が、風水という言葉の起源となっています。気は風に乗れば散じ、水に隔てられれば止まるということで、風の害をどう防ぐか、水の富をどのように利用するか、いわゆる蔵風聚水が基本であると伝えています。山は健康と関係し、水は財と関係します。

06.唐

奇門遁甲
唐(618-907年)の時代に、李筌が編纂した「陰符経註」に”奇門遁甲”を張良(漢を興した劉邦の下で活躍した軍師)が用いたという記述が出てきます。奇門遁甲は、軍事的な目的で用いられた方位術ということになっていますが、卜術であり、風水術でもあり、多方面に大きな影響を与えている占術です。奇門遁甲は八卦の影響を強く受けながら、太陽の観測を起源とし、節季を用いて局を作ります。奇門遁甲に用いられる、九宮、九天、九地については、孔子の文献にも見られるため、それ以前の時代から存在した可能性があります。煙波釣叟賦の記述によれば黄帝の時代から奇門遁甲は存在したことになっています。

李筌は「神機制敵太白陰経 」という兵法(軍学)書を著しており、兵器、宿営と行軍、戦陣隊形、各種戦術、医療等について記述されていますが、その中で兵法として奇門遁甲にも触れられています。そこで奇門遁甲の作盤から占断について詳細に記述されています。現在確認されている奇門遁甲の技術的な書としてはこの太白陰経が最古のものになります。また太白陰経では奇門遁甲のみならず、方位術についても記述されています。

七政四餘
中国に伝わった西洋占星術が、天体観測技術の発達とともに、中国占術として具体的に形になっていくのがこの時代です。それが七政四餘です。張果(生没年不詳)が「張果星宗」で七政四餘の原理を著しました。七政とは7星で、太陽、月、水星、金星、火星、木星、土星です。四餘とは、リリス(ブラックムーン、月の遠地点)、ノースノード(黄道と月軌道の交点で、月が上昇中に交わるため昇交点と呼ばれる。)、サウスノード(黄道と月軌道の交点で、月が下降中に交わるため降交点と呼ばれる。)、木星の余気(紫気と呼ばれるが西洋占星術では対応が不明)です。十二星座が十二支に対応させられ、ハウスについては、命宮、財帛宮、兄弟宮、田宅宮、男女宮、奴僕宮、夫妻宮、疾厄宮、遷移宮、官禄宮、福徳宮、相貌宮と、現代の西洋占星術(アラビア占星術)とほぼ同じ内容・配置です(紫微斗数とも類似しています)。

七政四餘はその後、(天星)擇日法(物事を起すのに最適な効果の得られる日を選択する方法)として発展し、風水とも結びついていきました。中国では風水を堪輿と呼びますが、堪輿の堪は天体、つまり天体の影響を考慮していることを意味します。天体の影響を考慮していない風水は厳密には、堪輿ではないのです。

楊均松
風水の大家、楊筠松(834-900)が「憾龍経」「疑龍経」「天玉経」といった(山水)形勢派風水の書を著し、風水の基本である24座山という考え方を確立しました。そして24座山方位ををさらに3分割して72龍(穿山)という龍(山の稜線)、龍穴(地のエネルギーが集結する地点)を分析する方法を作りました。巨大な地のエネルギーは大きな山脈から山々へと流れていきます。このエネルギーの流れを捉えることが出来れば、エネルギーの集結地に住居を作り、エネルギーをいただいて人生を発展させることが出来ます。そういった実際の自然の形態を分析する手法を楊筠松は確立したのです。さらにこの七十二 穿山は、24節季を3分割した72の季節区分と結び付けられることで、暦と連結することになり、天干地支と風水が結び付けられたのです。

中国の風水を学ぶために外国人が多く訪れたため、中国の皇帝は、偽の情報を流布するように指示し、誤った情報も数多く発信されました。占術は軍事や政治に深く結びついており、このような情報操作は、中国の歴史においては政治的意図でその後、何度も行われています。

李虚中
王氷が「黄帝内経」に運気論を追加しました。これによって五行と経絡の関係、五行と五臓六腑の関係が整理されました。この「黄帝内経」運気論を基に李虚中が運命学である八字を創始したと言われています。八字とは、東洋医学に端を発するものと言えるかもしれません。

07.宋  

徐子平と陳希夷
徐子平が「淵海子平」を著しました。この著は日本にも伝わり、江戸時代に儒学者桜田虎門が翻訳し、四柱推命として広まりました。そして徐子平と友人関係にあった陳希夷が、星宗(運命学)である紫微斗数を創始しました。「淵海子平」は納音を排して陰陽五行、天干地支中心の命理を説き、「紫微斗数全書」は占星術の影響を受けつつも納音を基幹理論に含めたのでした。納音とは60干支を陰陽五行理論と中国式の音韻理論から五行分解して30に分類し、それぞれに意味を持たせたものです。(陳希夷の紫微斗数の体系は明の時代に羅洪先によって紫微斗数全書に編纂され、それを今日読むことができます。)

陳希夷が生み出した紫微斗数の体系は非常に広く、①漏尽・行限(命式を見て、時系列で運命を見るもの)、②占課(占卜、卜術)、③卦象(八卦に修正して八卦で事の判断を行う卜術)、④測局(社会的な事象を予測するもの)、⑤風水、⑥造命(姓名判断)、⑦河楽理数、⑧鉄版神数、⑨太乙神数、⑩先天象数 といったものがあると言われています。

邵康節と皇極経世
周代に生まれた儒教は、宋の時代になって理学(朱子学、陽明学)の体系に発展していきます。また陳希夷によって、象数易という納音を用いた易が創始されました。この象数易は邵康節(
1011年‐1077年)によって「皇極経世」にまとめられています。皇極経世では、社会事象を数理的な宋易で予測するという技術が公開されています。それは元運説という時間理論に基づいており、これが(理気)風水の重要な基礎理論の一つとなっています。元運説とは宇宙創造から消滅までの時間、1679616万年を時間の基本単位にしてそれを展開していく壮大な時間論です。三元九運という風水の三元派もしくは玄空派が用いている時間観念はここで生まれました。陳希夷は楊筠松の正統な弟子であり、命理や易のみならず、風水にも深く通じていました。

煙波釣叟歌
趙晋(
922-992)が「煙波釣叟賦」を著しました。奇門遁甲には年月日時、それぞれ盤が存在しますが、時盤についてのみ言及されています。しかし奇門遁甲の基本的かつ重要な概念が余すことなく集約されており、奇門遁甲の聖典と呼べるものです。 「煙波釣叟賦」は、「遁甲演義」「四庫全書」に収録され、現在見ることができます。

玄空秘旨と挨星法
呉景鸞が「玄空秘旨」を著しました。呉景鸞は陳希夷の直弟子です。「玄空秘旨」は玄空派風水の源流と言われています。ここで挨星法(飛星法)が明らかにされました。玄は1を意味し、空は9を意味します。1から9までの数、9星(山や水といった風水的な意味を持つ)を時間経過(地運)に伴って、一定の規則で方位(地理上の位置)を示す9宮に配置して、その意味を読むというコンセプトです。これは風水のみならず、方位術としても用いられています。

地理五訣
趙九峰が「地理五訣」を著しました。地理五訣とは、①龍(山稜)、②穴、③砂、④水といった巒頭と⑤向である理気のことで、これらは風水の欠かすことの出来ない要素です。これら要素について詳述しており、これは、後の三合派理論の基礎となりました。

人盤の開発
現在の風水では、天盤、人盤、地盤といった3つの観点から風水的な分析を行う三合派の考え方が、地盤のみを用いる三元派においても一部認められています。このうち人盤の開発を行ったのが頼布依です。人盤は建物の周囲の環境を陰陽五行に当てはめて見るために用いられます。頼布依は天盤を使った水法についても業績を残しています。水法とは財を得る、あるいは破財しない建物を建築するための風水的技法です。

08.明 

劉伯温 
劉伯温(
1311-1375)(滴天髄については劉伯温とは別の人物が著述したとか、複数人が劉伯温の名前で記述したとか諸説あります)が命理(運命学)の聖典と言われる「滴天髄」を著したと言われています。この「滴天髄」によって現在の八字の原型が、ほぼ完成しました。命理は星宗と異なり、精密な天体観測を基準にしていないという誤解があります。命理は太陽と地球の関係性だけにフォーカスして運命を見るものなので、黄道と出生地の経度の関係性を重視します。出生時について正確な経度を計算した上で、平均太陽時による時刻と、真太陽時による時刻との差分を修正します。こういった精密機械のような運命学が、明代、清代を通じて中国で発展していくのです。

劉伯温は風水においても、巒頭において重要な「堪輿漫興補註」を著しています。現在においては風水は巒頭を論じ、理気を論じるもので、両者は密接な関係にあります。巒頭とは山水(建物や道路等も含まれる。自然物。)に対して、地勢(勢)、地形(形)、気といった3つの側面から、地のエネルギーを評価していくことです。理気とは建築物の方向(座向・宅向)に基づいて、建物自体のエネルギーの流れを評価するもので、評価基準として陰陽五行理論を用いるものです。巒頭が有形物に対する評価であるのに対して、理気は、エネルギー(気)という無形的なものに対する評価です。有形と無形を結びつけるところに風水の価値があります。「堪輿漫興補註」では、巒頭を中心に、龍脈、龍穴、砂、水、明堂等について詳述されています。

また劉伯温は、「奇門遁甲秘笈全書」を著したと言われています。この書は現在の奇門遁甲の基本となる書です。この書には奇門遁甲について解説されているのはもちろんですが、金函玉鏡が紹介されています。金函玉鏡とは奇門遁甲ベースの方位術です。現代の中国、台湾では、奇門遁甲自体は方位術ではなく、金函玉鏡こそが奇門遁甲の正式な方位術であるというスタンスが主流です。ただし奇門遁甲自体を方位術として用いて成功した事例も多々あり、それは否定されるものではありません。また日本においては、推古天皇の時代に中国からもたらされ、奇門遁甲は軍事的技術として戦国時代に武将にも用いられ、築城の際には風水技術として用いられました。江戸時代にも武家支配階級によって秘術として用いられ、秘匿され続けました。

江慎修が「河洛精蘊」を著し、八卦を詳述し、八卦と人体にある経絡の関係についても明らかにしました。

欄江網
明代には八字の重要な書である「欄江網」(著者不明)も著されています。清の時代になって余春台が「欄江網」の一部を「窮通賓鑑」として編纂、さらに中華民国になってからも徐楽吾(
1886-1948)が「窮通賓鑑」と「造化元鑰評註」に分けて著しました。「欄江網」は、四時(四季)の変化が体用、天干地支に及ぼす影響、調候について詳述されており、八字を見る上では不可欠のものです。

神峰通考・命理正宗

09.清 

三合派と三元派
明から清の時代の変遷の中で、風水は陰宅風水において三合派と三元派が
2大流派となっていきました。陽宅風水においては八宅派と玄空派が2大流派となっていきました。陽宅と陰宅の対応という観点からは、三合派と八宅派が結びつき、三元派と玄空派が結びついています。

三合派は地支の三合会局から名付けられた名称です。八卦を24座山の甲(天干)に納甲(割り当て)します。納甲は納甲表に基づいて行われます。(その背景となる論理は現在では不明です。)この納甲は羅盤の上で行われます。羅盤には天盤、人盤、地盤、3(それぞれ7.5度ずつずれた3つの輪)が用いられ、天盤は水を、人盤は建物を、地盤は山(龍)を測るために使われます。座(宅)向と水、建物、山の関係性を羅盤上から読み取り、それを五行に当てはめて、相生、剋の関係を見て、用いる人に対してどのような影響を及ぼすか評価します。

三合派理論は巒頭理論に結び付けられ、多彩な技巧が存在します。水の使い方(水法)にしても、山の見方にしても特筆すべきものがあります。そのため物質的欲求をかなえるという点では優れており、中国文化圏では現在もなお根強い支持を得ている派です。文献が少なく、学ぶには師事して、口伝に拠るところが大きいのが難点です。方位を固定し、地運の流れを見ないところに特徴があります。

三元派は元運学説を元に64卦を判断に用いる学派です。羅盤は人盤のみ使用します。

八宅派は、建築物の座向に基づいて八卦の種類に分類・評価するものです。居住者の出生年と八卦が結び付けられ、居住者にその建物がどのような影響を与えるのかが明らかにされます。この時代には姚建鑾が「陽宅集成」を著しています。この書は顧吾序の「八宅明鏡」とともに、八宅派の聖典となっています。

玄空派は、八宅派のシステムに時間(地運)の変化を取り入れ、時間の変化とともに居住者に与える影響が変化していくことを見ていきます。奇門遁甲に大きな影響を受けており、奇門遁甲をベースに独自の理論が構築されていきました。蒋大鴻(1616-1714)が「地理辨正」を著し、この書は三元派、玄空派の聖典とされました。沈竹礽(1848-1906)が「沈氏玄空学」を著し、玄空派理論をまとめました。

<続く>

 

 

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